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こんにちは。代表の伊藤です。
今回も、店舗の設備に関するお話をさせていただければと思います。
皆さんの日常生活でも役立つ要素もありますので是非お読みいただければ幸いです。
今の時代において「電気」というのはお店や家庭においてあらゆる面で必要不可欠な存在となっています。今回は私たちが仕事場や家庭で使用している電気を制御している「分電盤」に関するお話をさせていただきたいと思います。
- 分電盤の役割
- 分電盤の構造
- 分電盤の取り扱い
分電盤の役割
分電盤とはビルや各家庭などで使用している照明やコンセントなどに電気を分配するための装置です。一般家庭であれば外の電柱より引き込んできた電気を各階の各部屋に分配しており、ビルや施設などでは配電盤を通った電気が各分電盤に送られ、その分電盤から各様々な設備へと送られております。
また、分電盤は電気を安全に活用するための安全装置の役割も果たしており、過度な電流が流れたときや漏電したときに周囲の電気を遮断するなども分電盤の重要な役割です。
分電盤の構造
分電盤は金属やプラスチックの箱に必要な機械が組み込まれたものが一般的です。
分電盤の中の機械にはそれぞれのブレーカー(遮断器)が取り付けられており、各ブレーカーはそれぞれ別の役割を担っております。
・リミッター(サービスブレーカー)
電力会社との契約用のブレーカー、契約時に使用する電気の容量に応じてアンペア数を決定します。電気回路を開閉するスイッチもあり、契約容量以上の電流が流れてしまった場合には自動的にスイッチが切れる仕組みとなっています。
ブレーカーが落ちてしまった際に入れなおすスイッチがこのリミッターです。
一般的に漏電遮断器と同じ遮断機と思われがちですが、実際は全くの別物です。
漏電遮断器や配線遮断器などはお店(家庭)で使用している人の所有物であるのに対し、リミッターは契約元の電力会社の所有物であり不具合が生じた場合は契約先の電力会社に連絡の上修理してもらう必要があります。
・漏電遮断器
漏電を検知した際に回路を遮断し、火災などを防ぐための機械です。
本来電路は常に絶縁状態にある必要がありますが、絶縁が低下することで電流が外部に漏れてしまいます。これを止める役割が漏電遮断器です。
漏電遮断器はアースへの漏電を検知した際に回路を遮断して地絡による感電を防止します。一般的に漏電遮断器は、配線用遮断器に零相変流器を組み込んだものを指すため、過電流保護と漏電遮断の役割を併せ持ったものが多いです。
また、絶縁が低下し漏電している状態の電気機器の外箱や濡れたコンセントに触れるのは非常に危険です、そこに漏電遮断器を設置することで一瞬で電流が遮断されるため、感電のリスクを最小限に抑えることができます。
・配線遮断器
過負荷などの要因で二次側の回路に一定以上の電流が流れてしまったときに電路を開放し、一次側からの電源供給を遮断することにより、負荷した回路や電線を損傷から守るために用いられる遮断器の一つです。
配線用遮断器というと様々な種類がありますが、分電盤に使用されているのが基本的に「安全ブレーカー」という分岐ブレーカーなどに用いられる小型のブレーカーです。
分電盤から各箇所へ続く回路ごとに取り付けられ、電気機器の故障などによるショート、許容電流以上の電流が流れたときにブレーカーがオフになります。
分電盤の取り扱い
現在の私たちの生活において欠かすことの出来ない「電気」、分電盤はその電気を制御するための重要な装置の一つです。
店舗や家庭で使用する使用電力の制御に加え、過度な電気の使用や漏電によって電気を遮断してくれたりある意味、見方によっては大変危険な電気を私たちが安全に活用出来るようにしてくれている機械です。
そんな万能そうな分電盤ですが、分電盤も複数の部品を組み合わせて出来た装置です。定期的なメンテナンスを怠ったり、各部品の老朽化が進めばそれだけ分電盤の機能や保護能力も衰え、最悪の場合は火災や感電にもつながってしまいます。
そのようなことにならない為にも、少しでも電気の使用時に何かしらの違和感を感じた場合は自身に出来る安全な対策をとり、すぐに専門業者さんにご相談ください。